ウイスキーのまち・天使のまちさくら市とコラボショートショート発表

操觚の会とウイスキーのまち・天使のまちさくら市(栃木県)がコラボレーションしてショートショートをお届けします。ぜひお読みください。

 幸福の滴(しあわせのしずく) 早見俊

 ◆マリッジ 誉田龍一

 ◆天使の相(あい)合(あい) 神家正成


なぜさくら市が「ウイスキーのまち・天使のまち」?

◎さくら市には、ニッカウヰスキー栃木工場があります
栃木工場は、北海道余市蒸留所と宮城県宮城峡蒸留所で作られたウイスキーを再貯蔵する施設です(再利用樽の製造もおこなっています)。自然豊かな弥五郎の森のなかにたたずむ栃木工場は、18万樽を貯蔵できる、とても素敵な施設です(一般の方の見学は行っていません)。

◎ニッカウヰスキー栃木工場は、ウイスキーが結婚する場所です
再貯蔵は、英語で「マリッジ」(結婚)と言われています。栃木工場で再貯蔵されたウイスキーは、自然豊かな弥五郎の森で、数ヶ月から1~2年ほどの時を過ごします。この間、個性の違うウイスキーは結婚したかのように深くなじみ合い、調和の取れたおいしさが生まれます。栃木工場は、ウイスキーの味わいを深めるのには欠かせない場所です。

◎ニッカウヰスキー栃木工場は、天使の分け前で溢れています
樽の中のウイスキーは、1年間で2~3%程度減少します。それをスコットランドのウイスキーづくり職人たちは、「エンジェルズシェア(天使の分け前)」と呼び、それによって、ウイスキーはさらに味わいが深まると言われてきました。 仮に、栃木工場に貯蔵されている最大18万樽の2%が「天使の分け前」として樽から消えるとすると、なんと年間3600樽分のウイスキーが「天使の分け前」ということになります。弥五郎の森の天使たちは、年間3600樽の分け前をいただいて、ウイスキーの味わいを深めています。

2020年02月18日